医療
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最近の科学認知方法による臨床医学研究
鈴木 三夫
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1996 年 50 巻 7 号 p. 473-479

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抄録
近年, カオス, フラクタル, などの科学や, 自立分散, シナジェティクス, 自己組織化, ニューラルネットワーク, 人工知能, 人工生命, 遺伝的アルゴリズム, などのキーワードで呼ばれるシステムパラダイム群が大流行である. 医学研究分野にもこれらのコンセプトは今, 重大な影響をおよぼしつつある.
ここで, その動向を紹介するとともに, 今後, 臨床医学方面へそれらを活用する方向を考えてみよう.
その1は, カオス・フラクタル手法が複雑な形態や現象を対象に扱うところから, これを形態学や臨床画像, 臨床的な時系列データの解析に導入する応用である. その2は, 臨床問題の数理モデルから最適解を求める際に, 自己組織化理論, シナジェティク, ニューラルネットワーク, 遺伝的アルゴリズムなどを組み合わせて使う方向である.
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© 一般社団法人国立医療学会
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