医療
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予後からみた胸部食道癌のX線像
佐藤 弘飯沼 元石川 勉古川 敬芳内山 菜智子宮川 国久牛尾 恭輔山口 肇日月 裕司加藤 抱一渡辺 寛
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キーワード: 食道癌, X線像, 予後
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1998 年 52 巻 9 号 p. 528-533

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抄録

1989年から1993年の5年間に国立がんセンター中央病院で手術され, 2年以上の経過観察で予後の確認ができた胸部食道癌207例を対象に, 2年未満に再発を認めた群と, 2年以上再発を認めなかった群に分け, 術前X線像を比較検討した. 207例中, 98症例(47.3%)に再発を認め, 109症例(52.7%)は再発を認めなかった. 各群の術前X線像についてX線病型, 部位, 周在性, 周在率, 隆起性状, 陥凹の形状・深さ, 狭窄の程度, 軸変位・表層伸展・多発病変・いわゆるヒゲの有無の各項目について再発の有無との関係を検討した. 各群における表在型の比率は再発群10.2%, 非再発群31.2%であり, 再発群にO-I型の形態を示すものが多く, 有意差を認めた. 進行型では, 再発群において, 陥凹が深く狭窄が強いものの比率が高く, 有意差を認めた. X線像からは, 表在型において隆起の要素が, 進行型では陥凹の要素と狭窄の程度が予後を反映する重要な因子と考えられた.

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