医療
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肺癌と肺結核の合併例の臨床的特徴と問題点
小松 彦太郎
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1999 年 53 巻 8 号 p. 499-503

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抄録
1990年代の後半までは肺結核は年々減少し, 治療法の確立と相まって一般人はもとより医療関係者の脳裏からも忘れられ, 過去の病気になろうとしていた. しかし, 1997年の新規結核登録患者数結核罹患数ともに38年, 43年ぶりに前年を上まわり, 院内感染の多発, 多剤耐性結核菌感染の増加などが, 再び大きな関心を寄せられている. また, 肺癌は急激な増加傾向がみられ, 男性では癌死亡の第1位となり, 一次予防を含む撲滅作戦が展開されている. この両者の合併は以前から検討されてきており, 結核に罹患した人は, 肺癌発生の高危険群であることはほぼ確実である. 両者の合併例の特徴は, 高齢者の男性で, 喫煙歴を有する症例が多い. 肺癌の発生部位は, 中枢発生が多い傾向があり, 組織型は扁平上皮癌が多い. 合併例は, 検診発見の率が低く, 進行癌で発見されるものが多い. 切除率は低く, 予後も不良である.
肺結核の罹患は, 肺癌の危険因子と位置づけ, 禁煙を含む一次予防と同時に喀痰細胞診, CTなどのあらゆる診断技術を駆使し, 肺癌を早期に発見することが大切である. また, 肺癌の治療中における肺結核の合併にも注意をする必要がある.
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