医療
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頭頸部がんにおける喉頭機能温存手術
浅井 昌大
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2006 年 60 巻 4 号 p. 242-247

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抄録

舌根がん・喉頭がん・下咽頭がんはその発生部位が音声の源である喉頭ないしは隣接部位にあるため, 広範切除により局所制御を図ると喉頭を切除せざるをえなかったり, 直接喉頭にがんが及ばずとも嚥下機能が障害されて喉頭を保存することが不可能となるなど喉頭機能に障害をきたすことが多い. 広範切除を主体とした外科療法を見直し機能を重視して局所制御率を低下させずに術後の機能障害を最小にする努力を行い, 切除の方法を工夫して侵襲を最小限にするとともに, 再建方法を考案しさらに嚥下改善手術も併用して術後の嚥下機能をできるだけ温存することで多くの症例で喉頭の保存を可能とした. 原発巣のみならず頸部郭清術も保存的に行い, 術後の訓練も系統的に行うことで喉頭の温存率を良好に保ちつつ局所制御率も維持されている. 手技も再現性が高く安定した術式を確立した.

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