医療
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ベトナムにおける院内感染対策の取り組みと新型インフルエンザ対策への応用
小原 博
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2008 年 62 巻 5 号 p. 291-295

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抄録
筆者らは2000年以降, ベトナム保健省および主要病院と協力して院内感染対策能力の強化に努めてきた. 2003年のSARS流行時には緊急に派遣され対策に協力し, 平素から院内感染対策能力を向上させておくなど, 地道な努力が大切なことを教訓として得た.
最近, ベトナムでは新型インフルエンザ発生が危惧されている. 流行時には院内感染が多発することが予想され, 病院における診療能力強化とともに院内感染対策能力強化も重視されている. 筆者は2004年から3年間保健省政策アドバイザーとして勤務したが, その間医療従事者を対象とした研修会開催など, 主に院内感染対策の観点から新型インフルエンザ対策にも関与した. 院内感染対策は医療の質向上や新型インフルエンザ対策に有益であり, 先進国はもとより開発途上国の病院においても重視すべきである.
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© 一般社団法人国立医療学会
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