本論文では東洋医学エキスパートシステムの設計と開発について述べる.本システムを開発する過程において様々な問題点やシステムに必要とされる諸機能が明らかになってきており, 特に「可視性」と「可変性」の重要性が明らかになってきた.本論文では, 概念スキーマ, ルールベーススキーマ, オブジェクト指向型ユーザインターフェイスなどから構成される, 高い可視性と可変性を有するエキスパートシステムの概念的なアーキテクチャをまず提案し, つぎに, (完全ではないが) このアーキテクチャに基づいて実現されたわれわれの東洋医学エキスパートシステムについて述べる.