抄録
電気泳動表示素子に用いる負帯電白粒子は酸化チタンを,正帯電黒粒子はチタンブラックを原料に,(1)重合性二重結合を有するシランカップリング剤による粒子の表面修飾,および(2)粒子表面の重合性二重結合を介する疎水性モノマーのグラフト重合による粒子の樹脂被覆の2段階反応で作製した.白粒子を青染料で染色したIsopar G中に分散し,透明電極を有する一対のガラス板の間に担持して,1粒子系表示素子を作製した.この素子では泳動度の小さい白粒子を用いた場合,表示は困難であったが,泳動度の大きい粒子を用いることで青白表示が可能となることを確認した.また白および黒粒子を用いる2粒子系表示素子では,泳動度の大きい白黒粒子同士の組合せは表示困難であったが,白粒子を泳動度の小さいものに変えることで,白黒表示が可能となり,1粒子系より優れた表示特性を実現できた.泳動度の大きい白黒粒子の組合せでは,お互い凝集により電気泳動が困難となるため,原理的に表示は困難と推定している.