2012 年 51 巻 4 号 p. 367-374
インクジェット技術は,様々な機能性材料を必要な量,必要な場所に配置することができる直接プロセスとして期待されている.超微細インクジェット (スーパーインクジェット,SIJ) は,従来のインクジェットヘッドで吐出する液滴に比べ1/1000以下の微少な液滴を吐出できる技術である.SIJの液滴サイズは,非常に小さいために乾燥速度は極めて速く,濡れに伴う現象は通常インクジェットと異なる様相を示す.この性質により,SIJを使ってサブミクロンの配線や3次元構造も作製可能となる.
本稿では,プロセス技術としてのインクジェットに注目し,スーパーインクジェットの特徴と,応用例などに関して解説する.