抄録
プリンタや複写機などの電子写真装置において,定着器が占める消費エネルギーの割合は非常に大きく,その削減が急務となっている.とりわけ従来の定着器は立上りが遅く,常時加温を必要とした結果,待機中の消費エネルギーが大きな割合を占めていた.これを受け,定着器の省エネ技術は待機レスを目指し,定着部材の低熱容量化によるクイックスタートを推し進めてきた.その流れは当初モノクロ機から始まり,その後トナーの進化により構造が簡略化したカラー機へと広がった.
本稿では,この間の省エネ定着器の進化について,トナーの進化や時代の要請と併せてその歴史を概観しつつ解説する.