日本画像学会誌
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Imaging Highlight
折紙工学の現状と今後の動向 ―鍵を握る折紙式プリンタ&折紙工法―
萩原 一郎
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2017 年 56 巻 2 号 p. 192-200

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抄録

軽量・高強度,伸縮可能な折紙構造は,製品開発などの工学分野への応用という面で非常に魅力的な素材である.2003年の日本発の折紙工学は米国を始め世界中に大きな影響を与え,数理科学,情報科学,材料科学,ロボット工学など多分野からの参入があり,折紙工学は俄かに学際的になってきている.しかし,ミウラ折りや展開収縮機能を有すソーラーセルなど複雑な折紙構造の製造費は高く,折り紙の産業化はさほど進んでいない.これに対し,折紙式プリンターは適切に構造を分割し,それぞれの山線・谷線・接合部付きの2次元展開を与える.それぞれを組み立て接合すれば,軽くて剛い,展開収縮機能を有す折紙構造の安価な製造法も実現する.本稿で示した折紙工法,折紙式プリンター,折紙ロボットは恰も20世紀の型製造による大量生産方式に対し,各人の好みに合わせた多品種少量生産に適った製法でもある.折紙工学の現状と課題を述べ折紙工学の深化と広がりを得るうえで上述の技術の推進は最重要課題の一つであることを述べる.

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© 2017 一般社団法人 日本画像学会
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