抄録
トナーと絶縁性キャリアからなる二成分現像系における摩擦帯電について,パラメータとして,表面積分布に基づいた平均トナー粒子径(d50),平均キャリア粒子径(D50),キャリア比重(ρc),キャリア表面のメチルメタクリレート/スチレン共重合樹脂のモノマー重量組成比(MMA/St),および,トナー・バインダーであるポリエステル樹脂中のカーボンブラック濃度[CB]を変化させて調べた.その結果,キャリア表面上でn個のトナー粒子の摩擦帯電によって発生するトナー表面電荷密度(q/St)は,トナー・キャリア間の平衡接触電場(Ek),およびトナー・キャリアの形状因子あるいは構造因子(ft, fc)に拠って,トナー粒子のキャリアに対する総表面積比(n St/Sc)の関数で表すことができた.