プローブは,電子写真プロセスを用いたプリンタや複写機の感光体の表面電位を,非接触方式で測定する際に用いられる.本論文では,今回開発した新しいプローブについて述べる.新しいプローブの構造の特徴は,開口部(aperture)の背面から開口部へ露光光束が通過できるように,センサーをガードケースの片側へ移動させたことにある.この構造により,直接的に感光体の光減衰特性を測定することができるようになる.また,透明電極を用いるプローブと比較して,露光光束の部分吸収や反射が無く,露光光量の制御も容易になる.評価実験により,測定面積がプローブの開口部のみにしぼられること,およびプローブと感光体表面とのギャップの依存が小さいことを確認した.さらに,フルイド・マッパ(fluid mapper)という電位分布実験法により作成した定性的な電気力線分布図を用いて,本プローブが持ついくつかの特徴を理論的に解析した.