1995 年 34 巻 2 号 p. 83-88
本報は電子写真における感光体とトナー粒子間の非静電的な付着力に関して,遠心分離法による付着力の測定,およびトナー表面処理の効果について述べたものである.
トナーの付着力は数10nN程度で,トナー粒子径に比例する.また,微粒子をトナーに外添処理することによって付着力は約1/10程度に低減され,かつトナー粒子径にほとんど依存しなくなることを見いだした.また,Langbeinの式をもとにして,実験結果との対応関係から,トナーの付着力を低減するには接触点の数の少なくなるような大きめの外添剤粒子を用いることが有効なことを明らかにした.