電子写真学会誌
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論文
コロナ帯電器のオゾン低減の一手法
古川 和彦石井 洋塩島 勝彦石川 俊夫
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1996 年 35 巻 2 号 p. 116-124

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抄録

コロナ帯電器の放電時に発生するオゾンの低減を目的として,電気的に各々独立している鋸歯状の放電電極を持ち,それぞれの放電電極に対応する抵抗を介して高電圧を印加するコロナ帯電器の放電特性を検討した.この帯電器は,ワイヤまたは一体構造の鋸歯状電極を放電電極とするコロナ帯電器と比べて,微少な放電でも非常に安定しており,放電電極の長手方向の放電ばらつきが少なく,また温湿度や電極の状態(汚れ・損傷)など放電環境の影響を受けにくい.このためコロナ帯電器が必要とする放電の安定化,帯電の均一化のための多量の放電電流を最低限に抑えることができ,少ない放電電流で均一な安定した帯電性が得られる.その結果,放電に伴って発生するオゾン量を低減することができる.

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© 1996 一般社団法人 日本画像学会
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