電子写真学会誌
Online ISSN : 1880-5108
Print ISSN : 0387-916X
ISSN-L : 0387-916X
論文
ゾル-ゲル法を用いた酸化チタンガラスバインダ・x-H2Pc分散層の光電的挙動
山本 紀和高橋 恭介
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 36 巻 2 号 p. 91-99

詳細
抄録

ゾル-ゲル法を用いてX型無金属フタロシアニン(x-H2Pc)を酸化チタン中に分散した系において光電流の紫外光によるクェンチングという特異な光電挙動を示すことを見い出した.x-H2Pcは光励起により表面に酸素が吸着するタイプであり,酸化チタンは吸着酸素が脱離するタイプであることから,この現象は酸化チタンで生成したホールがx-H2Pc表面のO2-吸着酸素を中和することにより励起子の解離,即ちキャリア分離が行えなくなる特異な相互作用によるものと考えた.

著者関連情報
© 1997 一般社団法人 日本画像学会
前の記事 次の記事
feedback
Top