1998 年 37 巻 1 号 p. 16-24
2成分カラー現像における現像効率と出力画像の粒状性の関係を検討した.2成分現像の現像トナー量の決定は静電場平衡機構によるとして,栗田のモデルのカウンターチャージ項を以下のように書き換えた.
dc/kcθ=dsnFv/Fekcθ
実験は,トナー帯電量,現像ロール・感光体速度比,トナー粒径,潜像形状をパラメータとして行った.実験結果より,現像効率は上記モデル式とよく対応された.
粒状性は,粒径が一定の場合現像効率とよく相関した.粒状性の劣化は,感光体近傍のカウンターチャージによる撹乱が支配的であると示唆された.
トナーの小径化に対しては,現像効率の低下による高濃度画像の確保に課題が見いだされた.