抄録
瞑想とは脳におけるいかなる状態といえるのか、脳波により検討することを試みた。日常的に瞑想を行っている男女各1名の脳波を解析しつつ、各種坐禅、気功、TM瞑想、聴香中など過去におけるさまざまな瞑想関連データと合わせ、比較検討した。その結果、(l)後頭部のα波平均振幅値からリラックス度、(2)α波の周波数変化からイメージ変化度、(3)前頭/後頭α波平均振幅比から変性意識状況、(4)前頭-後頭間α波位相ずれ時間から意識の集中・開放度合い、(5)後頭部のα波振幅左右比から言語思考・イメージ思考の度合いなど、瞑想における脳の状態をかなり推測することが可能と考えられた。