2012 年 88 巻 5 号 p. 161-174
単一労働者の疲れに関する1ヵ月間調査の方法を検討するために,不規則3交代制勤務に従事する女性看護師1名を対象に,1回約30日間の調査を3回行った。3勤務日の勤務中・後および休日用の7種類の目録型疲れ調査票が作成され,対象者は毎日調査票に記入した。調査期間中対象者は7-10日間隔で面談を受け,それまでに記入した調査票の結果の理由を質問された。面談で繰り返し疲れの体験とその理由を記憶再生することによって,対象者は休日での疲れがその日を積極的にまたは消極的に過ごしたかどうかと密接に関連していることを理解できた。また,対象者は子どもたちと離れて自分個人の生活をすることの重要さを考える契機を得た。親しい母親看護師3人に1泊旅行することを提案し,1年半ぶりに子どもと離れた自由時間を楽しむ機会をつくった。(表4,図3)