2018 年 11 巻 p. 41-56
本稿はプラネタリー・ジェントリフィケーション論を、とくにジェントリファイアーの役割およびジェントリファイアーにかんする従来の諸仮説の評価とジェントリフィケーションの影響についての議論に焦点を当てて批判的に検討する。これを通して、今後のジェントリフィケーション研究の論点を提示することが本稿の目的である。本稿が示す論点は次の2点である。第1に、本稿はプラネタリー・ジェントリフィケーション論において周辺的に位置づけられている、女性ジェントリファイアーにかんする仮説を再評価することで、ジェントリフィケーション研究が再生産領域の議論へと接続されうることを示す。第2に、本稿はジェントリフィケーションを経験した/しつつある空間における社会関係に着目することが、ジェントリフィケーションへの抵抗の契機を見出すために重要であることを論じる。