映像情報メディア学会誌
Online ISSN : 1881-6908
Print ISSN : 1342-6907
ISSN-L : 1342-6907
映像情報メディア未来賞 フロンティア賞受賞
22.2マルチチャンネル音響の枠型スピーカによるバイノーラル再生法の開発
松井 健太郎大石 諭杉本 岳大森田 雄一足立 修一
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 70 巻 1 号 p. J37-J46

詳細
抄録
フラットパネルディスプレイに一体化される枠型12スピーカを用いた,22.2マルチチャンネル音響のバイノーラル再生法を開発した.バイノーラル再生法は,人間の聴覚特性を利用し,音像を任意の方向に定位知覚させる技術である.この技術を援用し,スピーカの置かれていない側方,後方のチャンネルをその所定方向に音像として定位知覚させることにより,22.2マルチチャンネル音響を擬似的に再生する.試作した枠型12スピーカを用いた測定実験により,クロストークを充分に抑圧可能であること,複数のスピーカユニットを使用することによって制御器の安定性が向上することを確認した.また,主観評価実験により,22.2マルチチャンネル音響の擬似再生として充分な空間印象を提示可能であることを確認した.
著者関連情報
© 2016 一般社団法人 映像情報メディア学会
前の記事 次の記事
feedback
Top