映像情報メディア学会誌
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技術振興賞 進歩開発賞(研究開発部門)受賞
リアルタイム点群圧縮伝送システムの開発
海野 恭平木谷 佳隆辻 智弘
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2025 年 79 巻 2 号 p. 221-227

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抄録

フォトリアルな三次元データ表現形式の一つとして,点群への注目が高まっている.点群は人物などの物体から建造物や都市などの大規模シーンまで多様な対象物を表現できる一方そのデータ量は膨大であり,利活用には圧縮技術が不可欠である.これに対して,MPEGは世界で初めて点群圧縮技術を国際標準化した.標準化されたV-PCCとG-PCCには,それぞれ点群の密度とスケールに応じた用途が設定されている.これらの標準に準拠したリアルタイムエンコーダあるいはリアルタイムデコーダは存在していたが,これら両方すなわち圧縮伝送をリアルタイム処理できるシステムは存在しなかった.そこで,筆者らはV-PCCおよびG-PCCに準拠したEnd-to-Endのリアルタイム圧縮伝送システムを世界で初めて開発した.さらに,V-PCCとG-PCCの両方において,同システムを用いて世界初の商用網上でのリアルタイム点群圧縮伝送を実証した.

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