抄録
サーモグラフィーは, 物体の表面温度の分布状態を図または写真などの像に表わして研究する方法である.最近, 各種の医用赤外線撮像装置が開発され, 医学の基礎的研究および医学の診断に応用されている.赤外線検出器としては, In-Sbの他にCd-Hg-Teが使用され, 走査メカニズムや表示装置にも医用としての開発がなされ, 1枚の画像をうるのに数sec, 数万点の画素数, 識別温度0.1℃, 解像度1mradが現装置の平均的仕様である.赤外線サーモグラフィーの方法は, 非接触計測法であり, 今後の発展が期待される.