テレビジョン学会誌
Online ISSN : 1884-9652
Print ISSN : 0386-6831
ISSN-L : 0386-6831
アクティブマトリックス型漢字表示用蛍光表示管
上村 佐四郎岩出 元男清住 謙太郎中村 正
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 42 巻 10 号 p. 1064-1070_1

詳細
抄録

先に開発したp-MOS構成による3mm字高漢字表示管に続き, 今回C-MOS構成による5mm字高漢字表示管を開発した.表示エレメントのドライバをインバータ構成とすることによりトランジスタのオフ電流特性の緩和と誤発光防止を達成したが, チップ表面には帯電防止のためレジスティブシーが必要となった.プルダウン電圧については一般的な関係式を示し, 従来との違いを明らかにするとともに, 20文字表示管の場合には専用電源が不要であることを示す.各ドットにはS-RAMが付加されており, ダイレクトアクセス駆動方式の採用により43本の端子で駆動可能である.C-MOS化による消費電力の改善はもとより, 25Vの励起電圧でドット輝度約3000cd/m2が得られ, 環境温度変化による輝度の変化率も通常の表示管と比較して約1/2に改善されている.この漢字表示用シリコンチップを固定パターン中に配置することにより, 従来困難であった文字と固定パターンとの混成表示も可能となった

著者関連情報
© 社団法人 映像情報メディア学会
前の記事 次の記事
feedback
Top