テレビジョン学会誌
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大画面表示装置「ダイヤモンドビジョン・マークII」とその駆動法
長谷 智弘原 善一郎岩田 修司増田 満龍田 和典
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1988 年 42 巻 10 号 p. 1112-1119

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抄録

本論文は, 屋内型大画面表示装置「ダイヤモンドビジョン・マークII」の新型発光表示素子とその駆動法について述べている.発光効率の良いCRT方式によるこの発光表示素子は, 4×4合計16ドットを1素子内に集積し, 蛍光表示管の製造技術により作られた.駆動法として, スタティック駆動とダイナミック駆動とを検討し, 素子構造の単純化等多くの長所のあるダイナミック駆動を採用した.次に, このダイナミック駆動の動作条件について, 試作管による実験と電界計算シミュレーションにより検討し, 表示装置を構成した場合に周辺の駆動回路が簡単にできる2電位駆動法を採用した.
この新型発光表示素子を3072個縦横に並べた200インチの大画面表示装置は, 1300cd/m2の輝度, 通常のテレビ受像機用のブラウン管と同じ色再現範囲と応答性等, 高い画像表示性能を持ち, また, 低消費電力 (6kW/h), 薄型 (25cm), 軽量 (1.3t) 等の特徴を持っている.

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