2003 年 57 巻 12 号 p. 1737-1739
視差補償符号化により, 左右画像で画質差が存在するステレオ静止画像の総合画質を推定するための基礎検討として, 左右画像それぞれの画質評価値を用いて, ステレオ静止画像の総合画質を推定する方法について検討した.左右画像における低画質画像と高画質画像のそれぞれの主観評価値を説明変数として分散分析を行い, 有意と判断された要因を用いて重回帰分析を行うことで, ステレオ静止画像の総合画質を推定した.結果として, 低画質画像と高画質画像の主観評価値の線形和で, ステレオ静止画像の総合画質を精度良く近似できることがわかった.また, 総合画質に対して, 低画質画像は高画質画像よりも約4倍近い影響があることがわかった.