抄録
相変化マークエッジ記録における記録波形と記録マーク形状との関係を熱シミュレーション、TEM観察の両面から調べた。この結果、レーザービーム照射時の記録膜平面における結晶化温度保持時間分布を計算することにより、マーク形状をシミュレートできることがわかった。また、マーク形成過程を解析した結果、記録波形によるマーク形状、およびマーク周辺部の結晶粒径の相違が、記録膜の温度変化に起因していることがわかった。消え残りを低減させるためには、記録波形を制御し、記録膜温度が融点と結晶化温度の間に存在する遷移温度領域に保持されにくいようにすることが重要である。