本稿では, 電波型腹腔鏡アンテナシステムについての検討を行っている. 提案するアンテナモデルは1つの送信用アンテナ素子と, 4つの受信用アンテナ素子を誘電体基板上に配置した構造である. 給電方式は背面同軸型給電となっている. 目標とするアンテナシステムのサイズの直径は10mm, 目標周波数 20GHzである. 本稿では, 本研究の第一段階として取り扱いが容易な2.5倍スケールの直径25mm, 目標周波数8GHzで設計を行っている. 解析モデルとして, 設計したアンテナモデルの前方に接するように脂肪モデルを配置している. シミュレーションにおいて, 脂肪モデル内に配置した血管モデルの有無や大きさ, 位置の違いによる透過係数, 反射係数の比較を周波数領域と時間領域で行っている.
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