抄録
AC-PDPは大画面表示装置として表示サイズの拡大と高精細化が同時に求められている。表示にはサブフィールド分割および線順次アドレス法が一般に採用されるため、高精細化に伴いアドレス期間の専有率が高くなる問題がある。高速書き込み技術は、画質向上の要求によるSF数の増加、駆動ICの削減によるコストダウンを満たす不可欠の技術である。本研究では、補助放電からの種火粒子を書き込み放電に供給し、放電の統計遅れ時間を短縮した高速書き込みについて検討した。はじめに種火粒子による書き込みの高速化現象について述べ、続いて、補助放電を組み込んだ駆動法を検討した。結果、自己消去放電を補助放電に用いた駆動法により、暗コントラストも補助放電を用いない駆動法程度で、2倍の安定した高速書き込みが可能であることがわかった。