抄録
1GHz超の妨害波測定サイトの条件として、自由空間条件を満たす試験場か検討されている。そのため、1GHz以下で現在使用されている5面電波暗室の適用性が注目されている。我々は、現用5面電波暗室の特性測定を行い、1GHz超での5面電波暗室の自由空間化に関して、電波吸収体の敷設条件等を検討した。その結果、周波数範囲が1〜3GHz、送受信アンテナ間距離が3mでの妨害波測定では、現用5面電波暗室の床面に、垂直入射特性が30dB以上、斜入射特性が20dB以上の特性を持つ電波吸収体を第一フレネルゾーンを覆う幅以上敷設すれば、水平偏波で2dB以内、垂直偏波では2.5dB以内の精度で自由空間条件を満たすことが可能であることが分かった。