抄録
高密度光磁気記録における不可避な問題として、再生信号の激減がある。このブレークスルー技術として、再生時に微小磁区を拡大して再生信号を増幅する磁区拡大再生技術が提案された。例えば、現行光ヘッド(波長680nm、対物レンズのNA0.55)を用いても、0.2μm最密記録磁区に同一周期の交番再生磁界を印加することにより、再生信号を飽和振幅まで拡大して再生することに成功した。また、交番磁界を用いない通常再生でも、0.2μm最密記録磁区を拡大再生することができる。このように磁区拡大再生技術は、現行光ヘッドを活用して10Gbit/in^2の面記録密度を超える光磁気ディスクを実現する一要素技術として期待される。