抄録
本論文では, ガウス混成モデルに基づくウィナーフィルタ(WF)を雑音の重畳したボケ像の修正フィルタに応用する.このWF法は, 画像の局所ブロック内の信号列を有限個のガウス定常過程に分類し, 各過程毎にWFを適用することで, 画像の局所的統計量の変化に対する適応化を図るものである.本法をボケ像修正フィルタに適用する場合, ボケによる信号電力の減少のため, モデルの検出誤差が増加し, 復元能力が低下することが考えられる.その一対策法として混成モデルのパラメータ検出に正則化法を導入する.最後に, シミュレーション実験結果を示し, 有効性を明らかにする.