抄録
3次元コンピュータグラフィクスはポリゴンモデルで表現されることが多く, ゲームや人工現実感システムなどのように高い実時間性が求められる場合は, できる限り少ないポリゴン数で高い品質の3次元形状を表現できることが望ましい.従来, ポリゴンモデルの見ための品質を保ちつつポリゴン数を削減するために, 様々なポリゴンリダクション手法が開発されてきたが, ポリゴンモデルにマッピングして用いられることの多いテクスチャ情報を活用した手法は知られていない.本報告では, 形状モデルと同時に記録された全周テクスチャを利用して, 見ための品質を損なわずに形状モデルの注視領域を大幅に簡単化することのできる視点依存型ポリゴンリダクション手法を提案する.また, 提案手法に関する主観評価実験の結果についても紹介する.
