映像情報メディア学会技術報告
Online ISSN : 2424-1970
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セッションID: IDY2000-97
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強誘電性液晶内に分散されたポリマーネットワークの形態観察
藤掛 英夫村重 毅米内 淳佐藤 弘人土屋 譲菊池 宏飯野 芳己河北 真宏滝沢 國治
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抄録
強誘電性液晶素子の基板を保持するために分散されたポリマーネットワークの形態を、光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いて詳細に観察し、その形成メカニズムを探った。光重合相分離に基づき、単官能のアクリレートモノマーから得られるポリマーは、配向膜による液晶の分子配向に沿ってフィブリルが凝集したため、繊維状に形成された。このポリマー繊維は、モノマー量の増加により、太く強固な構造に変化した。この自己組織化現象には、重合途中の液状ポリマーの界面張力が関与した可能性が高く、相分離に伴う過渡的な分散形態がポリマーの硬化に伴って、急速固定されたものと推察される。また、異方性化したポリマー繊維の分散により、液晶のポリドメイン化に伴う階調表示が可能になるとともに、液晶配向の均一化に伴って3原色個別に100:1以上の高いコントラスト比が確保された。
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© 2000 一般社団法人 映像情報メディア学会
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