シリコン(Si)による高周波アナログ回路の集積化は、携帯機器の小型・低消費電力化と低価格化を両立させ、その普及に大きく貢献してきた。現段階で高周波アナログ回路に使われる能動素子のほとんどが同一チップ上で実現されている。また、フィルタなどの外付け部品を削減できるダイレクト変復調送受信方式が適用されている。今後の課題として、受動素子の低損失化、オンチップインダクタの高Q化による低位相雑音VCO、高周波ICのパッケージ技術への重要性が高まる。さらに、高周波帯域への適用や低電力化の要求の高まりから、SiGeの適用比率が高くなる。一方、CMOSは要求仕様が緩く、アナデジ混載のニーズの高い分野に適用される。