優れた高速結晶化特性を有する新規な相変化材料として、従来のGe-Sb-TeにSnを添加したGe-Sn-Sb-Te膜を開発した。この薄膜は、膜厚を5nmにまで薄くしても、50ns以下のレーザ照射で結晶化する。Ge-Sn-Sb-Te膜(6nm)を第1のメモリ層、Ge-Sb-Te(12nm)を第2のメモリ層に適用し、青紫光源(λ:405nm、NA:0.65)を用いて容量27GBと記録データ速度33Mbpsの仕様で、2層ディスクを試作し、いずれのメモリ層でも50dB以上のC/Nと30dB以上の消去率が得られた。この際、第1および第2のメモリ層への記録パワーは、それぞれ8mWと11mWで、実用的な値であった。