抄録
大画面・直視型・高画質な立体表示を目指して、ハイビジョンPDPによる時分割2眼立体表示を検討している。これまで、その課題である階調表示性能と左右画像間のクロストークの改善について検討を行い、シミュレーションによる信号処理を用いて、それらの改善を確認している。しかし、クロストークについては、よりいっそうの改善が必要であった。今回、信号処理をハードウェア化するとともに、50型PDPを用いて立体ハイビジョン表示装置を試作した。この装置では、短残光蛍光体とクロストークキャンセル信号処理を用いることにより、大幅にクロストークを低減させた。これらにより、提案方の有効性を確認するとともに、実用的な表示性能を得ることができた。結果として、 PDPにより薄型・大画面・高画質な立体表示が実現できた。