抄録
特徴を保持した線画像の単純化手法について述べる.海岸線や雲などの自然形状は統計的自己相似性を持つことが知られており, その特徴量の1つであるフラクタル次元を指標とした単純化手法が既に提案されている.この手法では, 凹凸の大きさに基づいた特徴点抽出を行うことで, 大きく突出した部分を保持した単純化を実現している.しかしながら, 上記手法では, 画像解析において重要である突出部と曲線部の分類を行っていない.そこで, 本文では突出部と曲線部の分類を可能とする特徴解析手法を提案する.本提案手法を用いることで, より幅広い要求に応じた単純化を行うことが可能となる.