映像情報メディア学会技術報告
Online ISSN : 2424-1970
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ISSN-L : 1342-6893
セッションID: NIM2002-88
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XMLに基づく学校教育への活用を目指したミュージアムネットワークの提案(コンテンツ,P2P,バーチャル・リアリティとマルチモーダル・インタフェースおよび一般)
岩崎 公弥子安田 孝美横井 茂樹
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抄録

近年,インターネットを通じてミュージアムの資料を学校教育へ活用する試みが国内外で注目されてきている.筆者らはネットワーク上に分散するミュージアムのデジタルコンテンツを博物館,学校,研究機関が効率的に相互利用できる仕組として文書記述言語XML (extensible Markup Language)を利用したコンテンツ管理に基づくWebベースのシステムを開発している.筆者らが提案するミュージアムネットワークとは,ミュージアム資料に付与するメタデータを統一させることによって,本稿が提案するシステム内で諸資料を効率的に扱う仕組を指す.本研究では,学校教育での利用を目的として,(1)名古屋市科学館の資料と中学校の教科書を融合した「オンライン教材」,(2)産業技術記念館の見学時に有効な館内ルート検索システムを備えた「社会見学ガイド」,(3)複数のミュージアム資料を同時に検索することができる「ミュージアム間検索システム」,(4)ミュージアム資料を登録する「ミュージアム資料登録フォーム」を開発した.本システムでは,一度,「ミュージアム資料登録フォーム」を使ってミュージアムの資料を登録しておけば,全ての諸システムで資料を扱う事ができ,授業や社会見学の場で有効的に活用することができる.更にメタデータの情報を基に的確な資料のみを抽出し,目的や要求に応じて組み合わせて利用できる事から,利用者の知識量や興味等に基づく「個別性」に応じた資料の提供が可能になる.ミュージアム資料の「連携」と利用者の「個別性」への対応によって,ネットワーク上でのミュージアムと学校連携の強化が期待される.

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© 2002 一般社団法人 映像情報メディア学会
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