抄録
高密度狭トラック磁気ヘッドの開発に有効と考えられる低速摺動方式のリニア駆動型記録再生試験機について、その基礎機構を構築した。この装置を用いて一般のHGA搭載のマージ型MRヘッドと垂直磁気記録用二層膜媒体の組み合わせで記録特性評価を行った。ヘッド・媒体間の安定接触走行が得られ、狭トラックヘッド評価の可能性を確認した。但し、往復運動によってヘッドの姿勢が変化し、大きなスペーシング変化がおきている事が分かった。加えて、スライダーが本来の方向と逆に走行する時に記録する逆方向記録を試み、上部ポールのギャップ側が記録点となると場合の有効性について示した。