抄録
NHKでは,放送をあまねく各家庭で受信できるよう,全国に多くの中継放送所を設置している.小規模な中継放送所の多くにはBF (Battery Float)装置が設置されており,受電障害時の電源確保に役立っている.しかし,より安定した電波の確保に向けて,バッテリー劣化状態の正確な把握が課題となっている.そこで,劣化状態を数値化した劣化指数を導入することにより,効率化と信頼性を両立したバッテリーの管理手法を提案する.本手法は,NHK大分放送局で開発したバッテリーデータの収集・管理装置であるバッテリーモニタと組み合わせることにより,バッテリー管理の省力化及び中継放送所安定運用への貢献を目指すものである.