抄録
近年,ユーザー認証技術の一つとして,生体認証が有望視されている.生体認証は,指紋,顔,DNA等のユーザーの生体的特徴をそのままIDとして用いるセキュリティ技術である.生体認証では,IDを何度も発行できないため,認証に用いるデータの取り扱いには慎重を期す必要がある.生体認証データに対する不正利用を避けることを目的として,これまで,電子透かし技術の可能性が検討されている.電子透かしとは,デジタルコンテンツを不正利用から保護するために,著作権を示すマーク(情報)などを埋め込みという技術です.本研究では,生体認証データとして指紋画像を取り上げ,指紋画像に特化したロバスト型電子透かし法を提案する.