抄録
地上デジタル放送のサービスエリアを拡大するため,中継局の整備が進められている.地上デジタル放送の大きな特徴のひとつとして携帯・移動受信が可能なことが挙げられる.今後,置局が進むにつれて,山間部など都市部以外の地域での移動受信も想定される.筆者らは,これまで都市部やその周辺などで移動受信特性の測定を行ってきた.今回,山間地の谷あい地域で,地上デジタル放送の移動受信特性の測定を実施した.山間地では,見通し内/外によって受信電界強度が大きく変化すること,見通し外の区間では自由空間伝搬に対して平均25.4dBの受信電界強度の低下が生じていたこと,2ブランチの空間ダイバーシティ受信を行うことで固定受信と同程度のサービスエリアを確保できることがわかった.