抄録
フレネル型の計算機合成ホログラム(Computer-Generated Hologram:CGH)に関して,カラー画像再生シミュレーション手法の検討を行った.CGHサイズは2048×2048点,表示対象の2次元画像サイズは128×128画素である.CGHはフレネル・ゾーン・プレートの重ね合わせで記録するが,カラーの3原色画像に対する3つのCGHは全て赤波長を用いて干渉縞を計算する.この3つのCGHは,赤波長,緑波長,青波長で再生して,カラー画像として合成する.画像再生はフレネル・キルヒホッフの式に2次元高速フーリエ変換(Two-Dimensional Fast Fourier Transform:2D FFT)を適用して,数値再生で行う.再生した3原色画像を1つのカラー再生像として合成するには,2D FFT計算において3つのCGHにおける干渉縞の標本化間隔を適切に設定する必要がある.