抄録
脳幹に位置する前庭核では前庭系からの入力の他に,視覚系・体性感覚系・小脳からの入力が報告されており,こうした感覚情報間の統合を行っていると生理学的には考えられている.映像酔いの発生機序も感覚不一致説による説明がなされている.本研究では,クロスポイント方式にて構成された立体映像と,同映像をOlympus Power 3D方式によって再構成されたものをHMDにて提示し,安静時と立体映像曝露時における重心動揺検査および頭部加速度の計測を行った.これらの検査結果から,立体映像曝露に伴う酔いと眼疲労は,立体映像をOlympus Power 3D方式によって再構成することによって抑制される可能性が示唆された.