抄録
垂直MRAMの書き込み時の消費電力を低減させる手法である応力アシスト磁化反転(Stress Assisted Magnetization Reversal:SAMR)に使用する超磁歪材料Terfenol-Dを用いたCu(15nm)/Terfenol-D(10nm)/Cu(3nm)/TbFeCo(30nm)/Cu(15nm)のGMR多層膜を作製した。この多層膜の上下の酸化防止層Cu(15mm)によって、100℃、2分間の加熱を経ても垂直磁化を失わないことが確認できた。また、このGMR多層膜にSAMRを適用した際の垂直磁化の変化を観測した。その結果、279MPaの応力印加によりフリー層の磁化のみを面内方向に倒れた事を異常Hall効果による磁化過程観測により確認した。