映像情報メディア学会技術報告
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セッションID: MMS2010-3/CE2010-3
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α-Cr_2O_3(0001)薄膜上に作製したCo超薄膜の磁気異方性に対するCrスピンの影響(映像情報機器および一般)
河原 信一納富 隼人白土 優中谷 亮一
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抄録

ナノサイズの磁性体では,表面,界面効果が磁性体の磁化方向に強く影響する.交換磁気異方性は,反強磁性体と強磁性体の界面で発現する磁気異方性であり,界面での反強磁性スピンの方向により変化する.我々は,反強磁性層に,一軸磁気異方性を有し,電気磁気効果を示すα-Cr_2O_3を用い,α-Cr_2O_3の結晶配向性,電界応答性によりCrスピン方向を変化させることで,α-Cr_2O_3と磁気結合した磁性体の磁化方向を制御することを試みている.本研究では,α-Cr_2O_3(0001)薄膜上に作製したCo超薄膜の結晶構造,磁気特性を検討した.Co超薄膜は垂直磁気異方性を示し,膜面垂直方向に交換磁気異方性を発現した.垂直磁気異方性は,主にAuキャップ層との界面効果に起因するが,Co,Crスピンのcollinearな磁気結合による交換磁気異方性も,垂直磁気異方性に寄与することが明らかになった.

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© 2010 一般社団法人 映像情報メディア学会
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