抄録
モバイル情報通信環境の発達に伴い、一人一端末を利用する世の中になってきており、日常生活における様々な場面では、利用者への情報配信が可能となってきた。その一つとして、モバイル端末向けのレコメンド型情報提供サービスが実施されている。しかし現状のサービスでは利用者の状況や嗜好を考慮しているが、興味・関心は考慮していないという問題点がある。そこで、情報を提供した際の利用者の自然な反応には、その情報に対する興味・関心の度合いが反映されているという仮説を立て、興味・関心を観察・計測できれば個々の利用者にとって満足度の高い情報を提供することができると考えた。本稿では、ウェアラブル端末において、個人の状況・嗜好を考慮した控えめな情報を提示し、それに対する利用者の示す自然な反応を観察・計測することにより、興味・関心をモデル化する手法を提案する。