抄録
建造物の基本構造である方形建造物が三棟近接している場合の電磁波散乱の解析を行う。建造物の構造が角柱、外壁のみ及び外壁内部に金属骨材がある場合を想定し、外部入射波における建造物周辺のコンクリート縮小モデルを用いた電界強度の測定実験行った。さらに、FVTD法を用いた数値解析を行い両者の比較を行った。建造物が角柱の場合は、建造物内がコンクリートで埋まっているため電磁波が減衰し建造物の後方に殆ど透過しないことが確認できた。また、外壁のみの場合は、建造物内部に空洞があるため建造物内部での減衰量が角柱の場合に比べ少なく、建造物の後方までよく透過する結果が得られた。