抄録
製品開発では,限られたH/Wリソースを効率よく利用することが求められる.各機能のリソース占有のタイミングを正確に把握できていれば,設計段階でリソース不足を回避できる.しかし,大規模化するS/W開発において,リソースの割り振りは困難であり,設計ミスによる不具合を発生させる要因となる.また,外部機器のリソースを利用する場合,設計段階で事前にリソース不足を回避することはできない.更に,S/W共通化という点で考えると,設計段階で事前にリソース不足を回避する方法では,共通化の恩恵が薄れてしまうという問題がある.そこで,本発表ではリソースを動的に調停する手法を検討し,本手法によるリソース調停のシミュレーションについて述べる.