抄録
居眠り運転は重大な交通事故を招く一要因である。居眠り運転を検知する研究では、車載カメラからの顔画像情報を用いるものや心拍変動量や呼吸変動量などドライバの生体情報を用いるものが挙げられる。しかし、いずれもデータ取得を行う際にドライバの着用物に影響を受けやすいなど計測方法に課題を残す。そこで本研究では、データ取得の際にドライバの着用物などに依存しないシートからの座面圧力変化に基づく居眠り検知手法を提案する。ドライビングシミュレータを用いての居眠り運転模擬実験で得られたデータを元に、居眠りとの関連性があると考えられる座面圧力変化からの特徴量を用いて、2段階での居眠りレベル識別を行ったところシート単体で8割程度の正解率を得た。